踏みにじられた聖域 ただ、今回のウォーキングで残念だったのは、釣り人でしょうか四輪駆動車をこの砂地に乗り入れ、ハマヒルガオの花が無残にもタイヤ痕で踏みにじられていたのです。
花は全くの素人ですので、この花がどこでも見かけるただの山野草なのか、あまり観ることのない珍しい花なのか分かりませんが、少なくとも入ってはいけない所に車を乗り入れる行為は、責められるべきでしょう。さらにこの海岸には天然記念物のアカウミガメが産卵に上陸するのです。
ワダチが残れば、カメは産卵する場所までたどり着けません。
孵化した子ガメは海への進路を塞がれます。
海岸線が、侵食で後退したり砂浜のゴミなど、環境悪化でこのところ、上陸するカメの数は減り続けています。
地球温暖化が叫ばれて久しい今日、一人ひとりが自然に目を向ければ、かけがえのない地球、かけがえのない自然の存在をより身近なものとして大事にすると思うのですが・・・。
アカウミガメの産卵地
昭和55年宮崎県指定天然記念物
5月から9月にかけて、日本の太平洋岸にやってきて産卵するアカウミガメは、甲長90センチメートル、体重100`超にもなる雑食性のカメです。
南北に長い海岸線を持つここ佐土原の海岸には毎年、数百頭の上陸が確認されています。
産卵は、砂浜に幅20センチメートル、深さ40センチメートルほどの穴を掘り、一度に80個から150個のピンポン玉ぐらいの卵を産み落とします。
普通は約60日ぐらいで子ガメとなり、海へ帰って行きます。
産卵のため上陸するアカウミガメは毎年その数が減少しています。
そのため天然記念物として県に指定されました。
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今、宮崎県で家畜の伝染病・口てい疫が猛威を振るっています。
宮崎県央の都農町、川南町、高鍋町、新富町や県南西部のえびの市など
1市4町で、口てい疫に感染したり感染の疑いがある牛や豚を飼育している農家は、1日24時間、防疫とまん延防止のため必死の戦いを続けています。
しかし、事態は深刻の度を増し被害範囲が拡大の一途をたどっています。この未曾有の危機的災害に対しては、特にネットを通して国や県の無策を批判したり、報道の絶対量が少ないマスコミに対し非難の声が集中砲火のごとく浴びせられています。
実際、同じ宮崎県とは言え、被害地域から離れた所に住んでいる私は、ことの重大さを実感するまでにかなりの時間を費やしました。
今回、被害が出ている地域は、これまでウォーキングを通して、少なからずすべての地区に足を踏み入れ、困った時に多くの地元の人々から親切をいただきました。
それだけに、他人事とは思えず心が痛んでいます。
何が出来るかと自分に問うても、何も出来ない空しさだけが私を支配しています。取り急ぎ僅かばかりではありますが、義援金を県の福祉保険課にさせていただきました。
義援金の受付先を記します。
宮崎県口蹄疫被害義援金
ゆうちょ銀行口座
【ゆうちょ銀行でお振り込みされる場合】
記号:01740−9
番号:69998
口座名:社会福祉法人宮崎県共同募金会
【ゆうちょ銀行以外の金融機関からお振り込みされる場合】
金融機関名:ゆうちょ銀行
店名:一七九店
店番:179
預金種目:当座預金
口座番号:0069998
口座名:社会福祉法人宮崎県共同募金会
問い合わせ先
宮崎県福祉保健部福祉保健課(担当:小川)
電話 0985-26-7075 Fax 0985-26-7326
社会福祉法人宮崎県共同募金会(担当:大山)
電話 0985-22-3878 Fax 0985-22-3879
口てい疫の被害が拡大するにつれ、農家ばかりではなく町に住む人々も大きな影響を受けています。
商店街から人影が消え、商店は売り上げが激減、配られるべき郵便物は配達されず、情報源となるべき新聞も立ち入り制限区域には届いていませんし、中には読みたくても収入が途絶えてやむなく購読を中止する人々も出てきています。
先の見通せない不安は人々の心と身体をむしばみます。
http://green.ap.teacup.com/mutuo/ 上のURLは、川南町で酪農を営んでいる弥永睦雄さんのブログ「川南町のムッチー牧場だよ〜ん。 」です。
このブログは、実際に口てい疫と対峙している弥永さんが、苦しく切ない胸の内をすべてさらけ出して書かれています。
多くのネット上で転載されていますので、ご覧になった方もいらっしゃると思いますが、一人でも多くの方に、今宮崎で何が起きているかを知っていただきたくて勝手ながら掲載させていただきました。
弥永さんをはじめ、被害に直面している人々には、ただ頑張ってと月並みな言葉しか見つからない無力さを感じていますが、一刻も早く、この悪魔の病気が終息することを願いつつこの項を閉じます。